3 七分のズボンは紅葉のふくらはぎの細さを強調し、また、その下の足首あたりの白さも強調している。 上はインナーに白のV字Tシャツを、羽織るようにして薄ピンクのものを着ていた。足元は可愛らしく花のついたサンダルだ。 「なんかなんかっ、なんだろ、何かを主張した服じゃないのに紅葉の可愛さが増してるよねっ」 「うーん…あ、髪の毛じゃないかなっ」 「! (コクコクッ)」 「え?…あ、ほんとだー。いつもよりフワフワしてる」 すぐに抱き締めたため気づかなかったが、よく見れば髪がちゃんとセットされているのだ。いつもは時折毛が跳ねてるだけのそれが、今は分け目まで変えてフワリと仕上がっている。…ちなみにだが、蓮見作だ。 それがいつもより可愛く見せ、そしてどこか大人っぽくも見せていた。といっても、男らしさは皆無なのだが。 ──カチカチ、 【お二人も可愛いですっ】 「んーもうっ、よく分かってる紅葉!」 「ふふ、いこっか」 「よーし、ケータイ目指してしゅっぱーつ!」 「(おーっ)」 [*前へ][次へ#] [戻る] |