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 だがその後ろには先ほどの子と、やたら図体の大きい男が1人。ミカ様の方にも男が2人ついていて、逃げることの出来ない状態に陥ってしまった。


『何で呼ばれたか…分かってるでしょ?』

「っ…(フル、フル…)」

『はぁ!?長谷川様と食事までしておいて分からない?ふざけないでよっ!』

「(ビクッ)」

『まーまー、そうカッカすんなよ、ミカチャン?』

『気安く触らないでよ。ねぇ、この前僕がいったこと、分かんなかった?』


 冷静になろうとしつつ、興奮してヒステリックになっているのが目に見えて分かる。馴れ馴れしく肩に手を回す男のそれを払い、まるで汚いものを見るような目で紅葉を見てきた。

 それもそのはず。桐の親衛隊の中では、紅葉はいいように変換されているのだから。生徒会や蓮見たちに足を開き、性で虜にした、声の出ない可哀想な子を演じている淫乱……と。


「っ…?」

『長谷川様に近づかないでっ!』

「……(フルフル)」


(ムリ、やもんそれは…)


 知り合ってしまった以上、もうそれは無理な話だ。向こうから近づいてくるし、紅葉だって別に避けるほど嫌いではない。



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あきゅろす。
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