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再び親衛隊
 手を離すのは部屋の中と、教室に入って席についたときだけになったし、トイレに行くといえば少し離れていたのが、真後ろで背を向けてガードしてくるし。


(嬉しい…けど、なんか嫌や)


 大事に大事にしてくれているのは、紅葉にもよく伝わってくる。だが、ここまで縛られて生活するのは、紅葉にとっても苦痛にしかならないのだ。

 ましてや、心配しつつも見守る、時に手を貸すという形で若葉にノビノビと育てられてきたのだから。


「それじゃあ僕は生徒会の方にいくね?」

「(コクッ)」

「くれぐれも1人で行動しないように。蓮見にいえばずっといてくれるだろうけど…でもそれじゃダメだしね…」

(あれ?でも毎日来とるよ…?)

「はぁ、まぁいいや。準備、頑張ってね?」

「(コクリ)」


 菖蒲は知らない、彼がいなくなったあとに蓮見が紅葉のところまで来ていることを。さすがの蓮見も学習したらしく、始めは渋々クラスに帰っていたが、今では菖蒲が出ていった10分後には嬉々としてやってくるようになっていた。



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