[携帯モード] [URL送信]

 喧嘩をすればきっと蓮見が勝つだろう。だが、この学園で何よりも強いのは権力、会長という座だ。


「……イイシュミしてるくせにな」

「は…」

「いっちまうぜ?永井はかわい「黙れ!」…じゃ、睨むなバカが」

「……チッ」


(アヤメ、問い詰める…!)

(あれ、僕桐先輩にいったっけ…?)


 まぁ、とりあえずこの場は収まったが。それからしばらくして各々の料理が運ばれてきた。中でも目立つのは、やはり紅葉が頼んだ『牛フィレ肉のステーキ 200g』だろうか。

 A5ランクの松坂牛を使用しており、フォアグラや黒トリュフまで使われている。この学園のメニューでトップ5に入るもの。ちなみにお値段、ピッタシ3万円だ。


(ふわぁああ…っ…すごーい!)
「(いただきまーすっ)」

──パクッ

「っ…!っ…!!」
(何やこれ、メチャ美味しいーっ!)


 歯を使わなくても切れるほど柔らかいお肉。舌の上に乗せれば油が溶けていくように旨味も口の中に広がり、あっという間になくなってしまう。

 トリュフの匂いだろうか。鼻に通る香りもよく、紅葉は感激だ、とばかりに体をふるふると震わした。



[*前へ][次へ#]

17/100ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!