6
──チュ…ッ
『『キャーッ!!』』
「っ…っ…!///」
(ま、またキスしたぁあ…っ!)
「ククッ、キス、して欲しかったんじゃねぇのか?」
「ゆる、さね、ぇ…っ!」
「ちょ、蓮見落ち着いて!桐先輩もいい加減に……紅葉?」
(もうヤッ、一番高いの頼んじゃうんやからっ)
触れるだけのキスでも、嫌なものは嫌だし頭にもクる。周りがこれでもかと悲鳴をあげる中、紅葉は見て分かるほど頬を膨らまし、パネルをいじり始める。
キレていた蓮見と、それを押さえてた菖蒲は意外な行動に目を丸くし、桐は満足そうにそれを見つめていた。
「(ん、)」
「……いい度胸してるじゃねぇか。はっ、まぁ俺様ならなんてことねぇ金額だな」
「モ、ミジ」
「……?(ぶっ…!)」
「拭く。…キレイ、なる」
「あ゙あ?俺様は汚くねぇよ」
服の袖で紅葉の唇を擦り、自分よりも背の低い桐を上から目線で見下ろす。その迫力はさすが恐れられているだけあるなと思わせるが、桐もそれに負けずに笑いで返した。
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