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「ほんっと、紅葉ってムダに椿先輩に懐いてるよね…」

「……え、なんなんその言い方。ちょお、最近キツゥなってないか?」

「そんなことないですよ。ただ…少し意外で」

「なーんや、嫉妬ちゃうんか。エエでー菖蒲チャンでも十分相手してやれるで」

「………」

「モミジ、見ちゃ……ダメ。変態、移る」

「……?」


 クイッと顎を持ち上げて微笑む椿に、菖蒲は無言で手を払い、袖で強く拭いた。ランキングに入ってしまったときからずっとこうだ。中学のときは隙あらば触ってくるため、菖蒲の椿への警戒心が強いのも頷けるだろう。



「はぁ…見回りの途中なんでしょう?今までは何もなかったんですか?」

「特にな。ちゅーても桐もちゃんとやっとるのか分からんし…一葉チャンたちも暇しとるみたいやし」

「手伝うことはないようですね。少し安心しました…それじゃ、そろそろ…」

「ああ…っと、せや。…なぁそれで楽しめとるん?」

「っ……?」

「な、にを言い出すんですか急に…」



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