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椿の質問に急に遠くを見つめだした菖蒲。紅葉が腕をキュッと握りながら、目でどうしたのかと訴えると、ハハハと渇いた笑いでこういった。
「どっかの下半身バカな先輩が食べ歩きに出たことで、他の人もやる気をなくしちゃったんですよ。桐先輩も、一葉先輩たちも…仕事がこんなにあるのに補佐の僕に任せて」
「ぅ゙…そら…」
「いいんですよ、慣れてますから。紅葉、何か飲む?」
「ぁ…っ、」
【僕がやるよっ】
「……じゃあお願いしよっかな」
「(コクッ!)」
……その後、授業が終わって合流した蓮見に何もなかったかと凄い形相で問い詰められ、怯えながらも頷いた紅葉の身辺警護が強くなったのは、いうまでもない。
◆
「みーんなーっ、元気にしてたかなーっ?」
『『ぅおおおっ』』
「いーお返事!じゃあ待ちに待った親睦会、スタートするよぉっ」
ステージに立ち、全校生徒へわざとらしく声をかけるのは、タチから絶大な人気を誇っている三葉だ。無邪気だといわれる笑顔を振りまき、親睦会の開催宣言がされた。
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