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「ま、まさか椿先輩まで授業中に…」
「ちゃうちゃう、俺人助けしてやったんやで?なーっ」
「(ニコーッ)」
笑顔で顔を合わせる2人。生徒会室には菖蒲しかいなく、紅葉を見て駆け寄ってきたので椿も紅葉を大人しく渡すと、紅葉は腰のあたりに抱きついてきた。
菖蒲はそんな2人に何があったのかを聞くためにソファーへ誘導し、椿をジッと無言で見つめる。
「親衛隊に捕まっとったんや。俺が見つけたときは紅葉チャン1人だけしか居らへんかったけど」
「親衛隊…蓮見は移動する教室まで送ってくれなかったの?」
「(フルフルッ)」
「あの永井に送り迎えまでさせとるん!?スッゴい子やなー」
はーと感心して紅葉を見る椿に一瞥し、文字を打ち終わった携帯を覗き込む。そこには【忘れ物をとりに…】と書かれていて、菖蒲は困ったようにため息をついた。
「忘れ物はしょうがないけど…何もなくて、ホント良かった」
「(ごめんね)」
「……ううん。紅葉が謝ることはないよ。このまま1時間ここにいるといいよ、蓮見には連絡いれとくから…」
「せや、他んはどこいったん?」
「……」
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