3 それを聞いて蓮見は悔しそうに紅葉を見た。紅葉といたくて残れば手伝い。…だがそれが嫌なら1人で帰れ、と。そんなもの答えは決まってるじゃないか。 「……チッ、やって、やる」 「ぁ…っ、」 【ハーちゃんも出来るの?凄いねっ!】 「っ……ん、見てて…」 「(コクリッ)」 …結果的に、いい方向へと進んでくれたようだが。そんな蓮見に菖蒲は呆れたように首を振り、親睦会まで残り少ないため、みんなは各自の仕事を始めた。 先ほどまでとは一転、机に向かって真剣になる彼らに、紅葉は三度驚かされる。 (僕…おってもええのかな…) そう思わざるをえない空気に、紅葉はモゾッとソファーに座り直す。そしてカバンから課題を取り出し、彼らに見習って真剣に取りかかり始めた…。 「だぁークソッ!おいチビ、コーヒー!!」 「っ(ビクッ)!?」 「俺も頼むわー…」 「……ちょ、来たばかりの紅葉が分かるわけないじゃないですか…」 「じゃあ一葉が教えてあげる。おいで紅葉くんっ」 「(コクッ)」 [*前へ][次へ#] [戻る] |