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 出会ったばかりなのに力になってくれる。それが嬉しかったのか、紅葉はふわ…っとした笑みを2人に見せ、小さく頷いた。

 …と、ちょうどそこで部屋のドアが開き、菖蒲と蓮見が入ってくる。蓮見は紅葉を見つけるなり駆け足で近寄り、ギュッと抱き締めた。


「……何連れ込んでんだ、あ゙?」

「説明したら行くって聞かなかったんですよ…紅葉がいるんですから、いいですよね?」

「ダメだ、帰れ」

「…………別に、いい…」

「「えー紅葉(くん)連れてっちゃうの?」」


 珍しく素直だ、と思うのはお門違い。ちゃっかり紅葉を抱き上げて連れて行こうとする蓮見に、一葉たちは服を掴んで上目遣いをした。

 さすが3年さすが生徒会といったところだろう。蓮見を恐れることなく、むしろその容姿を利用してくるのだから。しかもさすがランク1位。上から見下ろした蓮見は小さく、ゔっと唸った。

 可愛いもの大好き蓮見にはこの2人も効果があるようだ。


「てめぇ…置いてけ」

「………」

「っ…チッ。おいチビ、まだここにいたいだろ」

「(別に…)」

「あ゙?そーかそーか、んなにいたいのか。…置いてけ」

「……な、にも……いって、ない」



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