[携帯モード] [URL送信]

「はぁ…紅葉、今から生徒会室いこうっていってるんだけど…紅葉はどうしたい?」

(生徒会室…って、近づいちゃアカンとこでしょ?)

「(フルフル…)」


 行かないよ、という意味を込めて首を横に振ると、桐は不機嫌そうな顔で紅葉の手を離した。…が、2人がホッとしたのも束の間、桐は紅葉を肩に担ぎ上げ、教室を出て行ってしまうではないか。

 始めから "行かない" という選択肢はなかったのだ。菖蒲は呆れたようにため息をつき、自分と紅葉のカバンを持ってDクラスへ向かうことにした。


「っ…!っ…!」

「って、暴れんじゃねぇ落とすぞあ゙あ゙!?」

「(ピタッ)」

「……にしても、軽いな。チビだからか?」

「っ──!」


 一方、肩に担ぎ上げられた紅葉は、ほんの数秒の抵抗のあと、大人しく担がれていた。2mの高さはないといっても固い廊下に落とされたら痛いだろう。それを想像して動きを止めたが…チビ発言には一発背中を叩いていた。

 といっても大した力もないため、桐はただ手が当たっただけと受け取ったようだが。



[*前へ][次へ#]

2/100ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!