3 今もカップラーメンを適当に食べ、自分の布団へ寝かせた紅葉の横に寝っ転がったところだ。今までムダに整えられていた髪はクテッとしていて、このままじゃ太るかもな、なんて考えながら紅葉のプニプニほっぺを突っついてみる。 「うゅ…」 「……柔らけぇ」 「ん……ん、ちゅう…っ」 「うお、何やっ!?」 紅葉の体が少し横を向いたと思ったら、人差し指をガッチリ掴まれちゅうちゅうと吸い出した。こんなことをされると思ってもみなかったのか、若葉は起き上がってギョッとしたように紅葉を見る。 「んぅ、ん…ぅ」 「吸い付く力…強すぎんのとちゃうか…?」 赤ん坊のわりに力強く吸い付いてくる紅葉の口の中。器用に舌まで使っていて、若葉は面白くなったのかしばらくそのまま指を吸わせていた。だが指を吸うという行為は何も生まない。紅葉はついにお腹が空いたと泣き出してしまった。 「メシやったんか…!」 「おんぎゃーっ、うぁぁーっ」 「あー今作るさかい静かに待っとりぃ!」 (やっぱガキはよぉ分からんわっ) [*前へ][次へ#] [戻る] |