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「………誰に、だ?」
「え?…あ、友達に…心配してるだろうし…」
「ふーん…それってもしかしてよく話してくれた奴?」
「うん。あっ、クラスも同じだから、後で紹介するね」
「……そりゃどーもご丁寧に」
「……?」
え…何で辰巳、機嫌悪くなってるの?
あれっ、オレなんかいったっけ……いや、いってないな。メールしただけだし。
……ああ、食事中に失礼だったかも。
オレはそう結論づけて打って送信したあと、電源を消した。
「そういえば…辰巳(たち)は理事長にどこまで聞いたの?」
「ここの特徴とカードキーの利用について。あとはケンカすんなってとこだな」
「ああ…じゃあ聞いた?T-cardsと族潰しのこと…」
「…………は?」
「……えっ?」
何いってんだお前、
そんな目で見られた。これは…聞いてない、な。
編入生ってことで辰巳が来たのはすぐバレるだろうけど…まさかあの理事長が黙ってるなんて。
「そういや金鶴さんが何か話そうとして…桃豹さんが止めてたな…」
「そ、そうなんだ…」
「……で、どういう意味だ、それは」
「あ、えっと…」
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