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「どうして返して来ねぇんだよ」
「っ…だって、辰巳教えてくれなかったじゃん!学校辞めたってアイツ…紫烏に聞いて、オレ…ッ」
「あー…そういうことか」
「そんな簡単なことじゃないっ!土曜日来てくれなかったし…オレ、オレ…」
っ…最悪、また変な方にしか考えてない。
抱き締められてて良かった…もう目元から溢れ出てきてる。
「大丈夫だ、俺が瑛太を手放すわけねぇだろ?それに…全部が落ち着いてからちゃんというつもりだった」
「ぐすっ…ホントかよっ」
「ホントだ。おら、泣くな…んで、ちゃんと顔見せてくれ」
「え…あ、ぁ、でもオレ、ここではバレてなくて…っ」
「んなもん、もういいだろ。オレはお前の目が見てたいんだ」
「っ──///」
うわ、この人サラリと恥ずかしいこといったよ。
でも…嫌じゃない。
グイッと目元の涙を拭って顔をあげた。
………あ、てかゴムとかピン、持ってない。
「……そりゃそうか…じゃあ明日からはしとけよ?」
「うん…あ、案内だよね?それしながらちゃんと辰巳も説明してよね」
「ああ、それがよ…」
((これ…俺ら忘れられてるよな?))
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