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『そんなに長い時間ではないんですが、2人きりになってしまいまして…そのあと様子がおかしかったんですよ』
「……ああ、それで連絡してくれたのか」
『ええ、まぁ。何をしてるか知りませんが…目は、離しちゃダメですよ』
「分かってる……で、紫烏は何か情報持ってきたのか?」
『なぁんにも、ですよ』
チッ、何しにきたんだアイツは。
だがまぁいい、これで2ヶ月は顔出さねぇだろうしな。
こっちは情報さえ手に入れば、アイツはいらねーんだよ。
それから白虎との電話を切って、少しだけ目を閉じた。
今日は瑛太、どんな格好してきたんだろうな……行きゃあ良かった。
──ピッ ピッ
【瑛太、起きてるか?】
……なんて聞くには早い時間だが一応。だが返事はすぐに返ってこず、俺はメシか風呂かと考え、止めていた作業を再開した。
が、この日、瑛太から返事が返ってくることはなかった。
………その次の日も。
* * *
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