[携帯モード] [URL送信]

まぁその…幸運というかなんなのか、オレも弘樹も目を付けられるような容姿はしてない。

弘樹は人当たりがいいし、オレは目を隠してるし。



……ああ、たまに見えた目が怖いっていわれることはあったけど。



「相変わらず興味なさそうだな、エータは」


「うん、オレは…オレの場所がちゃんとあるなら、どーでもいい」


「……そっか。それもちょっと寂しい気がすんだけどな」


「知ってる」



それでも、オレにとって大切なのは彼との居場所だから。


帰る場所がなくなるのは、何よりも怖い。

必要とされなくなるのは、死ぬほどツラい。




………そういうば最近メールしてないな。




「弘樹は?」


「………んっ?」


「弘樹は興味あるの?その噂」


「まぁ…編入生とか初めてだしなぁ」


「そうだっけ?」


「ああ!しかも新理事長になってからも初!」



でも入ってくるとは限らないんじゃ…そう思ったけど楽しそうな弘樹を見て口を噤んだ。


そのまま喋りだしてなかなか食べようとしない弘樹をよそに、ケータイを取り出してメール欄を開く。

アドレスはもちろん辰巳のもの。




[*前へ][次へ#]

6/63ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!