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「っ──カイーッ!」
「はっ…はぁ、ペッ。……いっただろ、負けるわけねぇ…ってな」
「…く、そ…っ」
(こんなにも、ちげぇのかよ…っ!!)
「お、おめでとっ…痛い?口切ってる…手は、お腹はっ!?」
「……ちょ、落ち着け、チョウ…大丈夫だ。俺は、colorsの総長だぞ?」
負けたら金鶴さんに悪いだろ、なんておどけたようにいう辰巳だけれど、オレのこととか抜きにして本当に良かったと心から思った。
辰巳が負ける姿なんて見たくない。…というか、想像がつかないし。
ああ、もう、かっこよすぎる…っ。
「ククッ、…チョウ、まーたエロい顔してんぜ?」
「……え?」
「そういう顔んときって、俺のことチョーかっこいいとか思ってくれてんだよな?良かった、情けねぇとこ見せずにすんで」
「っ、な、アンタのことなんかっ…、だって、凄くかっこよかったんだもん…」
「なっ…!?/// …あー…ありがとな」
素直にいえば顔を赤くしてくれる辰巳。嬉しくて嬉しくて、周りにまだいるのは分かっていたけど、辰巳に抱きついた。
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