１９
──ザザッ
「ちょーっと待ったぁ！…ッス！」
「「……シロ!？」」
「ふふん、話は聞いたッス。この勝負、興味あるッスからね…見さしてもらうッスよ」
「はぁ？ワンちゃん邪魔ですよー帰って下さーい」
「なぁっ、マリモに犬呼ばわりされたくないッス！ね、怜治さん！」
「……………るせぇ」
いや、レイジもいたの？
しかもその顔…ほんとは影で見てるつもりだったのに、シロが勝手に飛び出して迷惑だ、みたいな……その通りなんだろうけど。
シロは隠れてひっそり、なんて出来なさそうだからなぁ。
「ちょうどいい。そいつらも中間に立ってもらうか」
「え、ちょ、総長ひでぇ！俺１人で十分だっ」
「自分がいうこと聞くと思ったら間違いッス！でもジャックだけじゃ不安なの、分かるッスよ」
「っせぇ黙ってろ。始めるぜー」
「っ…勝手にやってればいいッス！怜治さん、帰りましょうっ」
「いや、見てく」
「ッス！」
「「………」」
うん…終わったのかな？
ちゃっかりジャックの横に立って腕組みしてるし、なんかこうしてみると憎めない子だよなぁ…。
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