15
繋いでる手とは逆の手で頭を撫でられ、その気持ちよさに身を任せた。
ああ、この大きくて優しい手、凄く好きだな…。
「colors総長とT-cards総長のタイマンか…面白そうだね」
「「は…?」」
「じゃあ、僕も黒蝶に球技大会のリベンジ申し込もうかな」
「え、リベンジ…って」
「結構悔しかったんだよね、アレ。…あ、弘樹君をかけてでもいいよ?」
「お、俺か!?」
弘樹をかけてって、オレは別に2人の仲を否定なんかしないのに。
白いカラコンが妖しく光り、何を考えているのか分からない笑みで見つめられる。
どうしよう…どうすればいい?
辰巳に意見を求めようかとも思った。現に顔は辰巳の方を向いている。
……でも、これはcolorsではなくオレにあてられた挑戦状だ。
人に任せないで、オレが決めないと。
「お、おい…断れ、んなもの」
「うん…受けるよ、それ」
「………ホントに?」
「ホントに」
「瑛太!お前…っ」
「……だって、クイーンになら勝てそうじゃない?」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!