２７
「ぁ…ああ、嫌だ、ごめんなさいっ！しな、しないからっ…やぁあﾞああーっ！！」
「っ、エータ！」
勝てない、オレはこの人には勝てない…っ！
この人は、レイジは支配するか壊す側の人間だ。ああ…っ…また、ヤられる。
「………弱いな、自分すら守れねぇなんて」
「いﾞゃぁあ、触、らないでっ…ごめなさ、やぁﾞーっ！ひっ、辰巳、辰巳助けっ」
「だ、大丈夫だから！エータを傷つける奴いねぇからっ」
「うるさいうるさいうるさい…っ！あﾞぁああっ」
「……チッ、うぜ。いい加減目の前にいんのが誰なのかハッキリさせろよな」
「ちょ、流川…っ」
ウザそうに舌打ちをして去っていくレイジに、オレは気づくことが出来なかった。
恐怖に怯えていたからではなく、言葉が、単語が、オレの耳に入ってきたんだ。
──『目の前』
──『誰』
──『ハッキリ』
何をいってるんだ。
目の前にいたのはレイジと弘樹で……あれ、何をハッキリさせるんだろ。
誰？……何が、誰？
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