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その味に眉を寄せていると、前髪を引っ付かんで紫烏が睨みつけてきた。

ヤられてるだけじゃ嫌だ。
オレも睨み返す…と、紫烏の手がふるりと震えた。



「その目…マジむかつくんだよ。灰狼と似たような目ぇしやがって、あ゙?」


「に、てるわけないじゃん」


「……はっ、気づいてねぇの?お前らの目、頭にクるほどソックリなこと。だからムカつくんだよ、その目…苦痛で歪ませたくなんの」


「ソックリ…」


「……チッ、何嬉しそうな顔してんだよ!今、目の前にいるの誰か分かんないかなぁ?こーんな傷まで作っちゃってさぁ、妬けるね」



──ググ…ッ


「っ…あ゙、ぁ…、い゙た…っ!」



右頬の傷跡に爪をたてられ、プツリとそこの皮膚が破ける。

生暖かいもの…血が頬を流れていくのが分かるけど、今はこの焼けるような痛さをどうにかして欲しい。



「あ゙ーっ、やめ、ごめんなさいっ!ひぐ、ごめんな、さっ…」


「ふっ…ふふ、はははっ!泣いてぇ…もっと泣いてよ蝶々。その方が興奮するから…さっ!」


──ビリビリ…ッ


「いっ、やだぁああ!辰巳、たつ、辰巳ぃ…っ!」



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