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ああ、その目、凄い好き。
いつもはギラギラ光っているのに、どうしてそんな優しくなるんだろ。
「……っれ、え、怜治さんどこ隠したんスか!?」
「え、シロ?」
「ギャー怜治さんがいないーっ!じ、自分がおそばについていなかったせいで灰狼に…!?」
「ちげぇよ、もう行っちまったよ。とっくの昔にな」
「ノァアアア!怜治さんご飯食べなきゃダメじゃないッスかぁあ!」
うるさ…っ。
そうか、やけに静かだと思ったらシロ、2人分のご飯頼んでたんだ。
でもレイジいないし…少し可哀想な奴。っていうか逆にシロがお母さんみたい…猛獣の世話係?
………あ。
「何、じゃー余ったわけ?もったいねー俺がもらってやる」
「え、…なっ、マリモ返すッス!それは怜治さんの…っ」
「でもいねーんだろ?ははっ、シロにおごってもらう日がくるとはなっ」
「ジ、ジャック返せッスー!!」
シロが持っていた一つを後ろからヒョイッと取り上げたのは、相変わらず緑と笑顔が特徴的なジャックだ。
辰巳はまたうるさそうな顔をしたけど、この2人の絡みを見ているのもオレは好き。
なんか、普通だ、って落ち着く。
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