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そんなことを考えながらオレもレイジを睨みつけていると、辰巳を見ていた赤の瞳がオレを見た。
上に立つ…強い奴のぎらついた目。オレはそれに適わない。
「っ…は、何…」
「……せいぜい、ダイスキカイロウに守られてんだな」
「なっ…」
「それともてめぇが足引っ張って、colorsは終わるか?」
「おい、レイジ!」
「……ぃ、終わらせないよ。そのときはオレから、手を離す」
オレの前に立って守ってくれる辰巳。
穴に落ちそうになっても、手を貸してくれる辰巳。
オレはそれが嬉しくて仕方ない。けど同時に、情けなくて…怖くて仕方ない。
ねぇ辰巳。
オレはせめて、辰巳に迷惑かけないようにするよ。
本当にダメなときは、辰巳の手を離してでも辰巳を守るよ。
だから、そばにいさせて…。
「何バカなこといってんだ。俺がそんなことさせるわけねぇの、分かってるだろ?」
「ぁ……うん、ごめん…」
「その甘さが命とりにならねぇようにな」
「わざわざご忠告どうも?ルカワくん」
「……チッ」
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