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──ヒソヒソ
『今日は来てるじゃねーか』
『やっぱお似合いかも…』
『まさか付き合ってなかったとはなぁ』
今日は、昨日辰巳がマッサージしてくれたおかげで腰の調子が良かった。
だから学校にも行けると思い、今は食堂でご飯を食べてる。
……のに、何なんだこの視線。
ヒソヒソいわれてるし…気持ち悪い。
見るな。
そんな目でオレを見るな…。
「……瑛太、大丈夫か?」
「大丈夫じゃない…何でみんな、オレら見てるわけ?」
「ああ…それか。昨日公表したからな」
「………んっ?」
「俺たちが付き合い始めたこと。だから興味本位で見てんだろ」
え、オレが休んでる間に辰巳はそんなことしてたの?
オレを恋人だって、みんなにいってくれたの…?
ああ、どうしよう…恥ずかしいけど、それって凄く嬉しいことじゃない?
全校に自慢してくれたってことでしょ?
「どうした、顔赤いぜ」
「っ…バカ!あ、アンタのせいでオレ、こんな見られてるってのに…っ」
「そうかもな、悪かった」
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