2ー13 「っ…オレはバカだ…」 自覚した瞬間、この腰のダルさが愛おしくなるなんて。 辰巳に愛された証なんだと、嬉しくなるなんて。 ……ああ、オレはどれほど辰巳に依存してしまってるんだろうか…。 っと、そういえば辰巳がいない。もう11時か…書き置きの一つくらい、してくれてもいいのに。 ──カチカチ 【おはよう。辰巳、今学校?】 ゴロン、と寝転がりながらメールを打つ。辰巳が編入してきてからはメールなんてしなくなったから、久しぶりだな…。 それに今、声枯れてるからこっちのがラク。 ──ブブブッ 【起きたか。体の具合はどうだ?】 【オレの質問無視?…まぁ、腰と声がちょっと…】 【学校だ、それしかないだろ? 歩けないほど痛んだりするか?】 【そこまでじゃないから平気。ただ…1人が、少し嫌かも…】 辰巳の部屋で、 辰巳のものがいっぱいで、 辰巳の匂いがして。 でも本人はいなくて、広い部屋にオレ1人。 ああ、どうしてこんな弱くなってしまったんだろう。 寂しくて、怖いだなんて…。 [*前へ][次へ#] [戻る] |