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……辰巳は、一目見たときは凄い怖そうな奴だと思った。
グレーの髪も印象的だったけど、何よりも目が……鋭かった。

鷹か、狼か、蛇か。
とにかく鋭く、正直怯んだ。


でもよく見れば男前で、背もなかなか高い。羨ましい容姿だ。



──ジャー…ッ



「……あ?おい…何してんだ?」


「へっ?……あ、洗い物。勝手にいじっちゃまずかったか?」


「いや、んなことしなくていいのによ」


「これくらいさしてよ。じゃないとオレの気が済まない」



今は夕食の後片付け中。辰巳は置いときゃいいっていうけど、そうはいかない。

ただでさえ世話になってるんだ、これくらいのお礼はしないと。



っつーか辰巳の家もシングルマザーらしくて…でその母親がお水の仕事をしているらしい。

昼間は寝て、夜は早いうちにいなくなる。帰ってくんのは早朝だ。


だから…実はオレ、会ったことがない。辰巳も合わせるつもりないらしいしな。



「それに、アンタやらないだろ」


「………まぁ、な」


「オレは学校も行ってないしさ」




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あきゅろす。
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