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あの2人はやっぱり強かった。
覆面の男が結構転がってるから3人で倒したんだろうけど、まだ人が多くてカイが見つからない。
オレは端の方を通りながらカイを探した。
何人かパイプで殴りかかってきたけれど、それくらいでヤられるようなちっぽけなものは教わってない。
軽く避けて相手の首を蹴り、またカイを探す。
『っ…副総長、逃げて下さいっ』
『総長に怒られ、ます!』
『黒蝶さん!!』
「オレはっ、逃げたりしない…!」
最低だ、
オレはカイだけじゃなく仲間全員に守られていたなんて。
掴まれた手を払ってこっちを見るみんなを見た。
心配してくれてる目…嬉しいよ。嬉しいけどオレも同じようにカイが心配なんだ。
だから静止を振り切ってまた進んだ。
………見つけた。
動けない仲間を、端の方へ避難させているカイを。
「よかっ…ッ!?──カイ、後ろ…っ!」
「……あ゙?っ…チョウ!!」
──シュパ…ッ
「チョウ、チョ…ッ、てめぇ…!!」
『がっ…!』
……一瞬、何が起きたのか分からなかった。
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