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「……どんな人たちが…?」
『それが、全員覆面して…鉄パイプとかナイフとか持ってんスよ』
「……は?ナイフ?」
『そっす。じゃなきゃ俺たちはそう簡単にヤられませんって』
「ナ、イフ…嘘、カイ…ッ」
ああ、そうか。
このケガをみてカイはすぐに分かったんだ。だからオレをここに残したんだ。
みんな危険なところにいるのに、オレだけここに…。
「っ…オレ、先行く!」
『え゙、黒蝶さんっ!?』
「落ち着いたらそれ持ってきて。カイのとこ、行かなきゃ…っ」
また、守られてしまった。
今度はそれに気づいてオレは向かうけど、もしかしたらまた怒られるかもしれないけど、オレだってカイを守りたい。
一分でも一秒でも早くカイのもとへ行きたくて、特に速くない足を必死に動かして倉庫に向かった。
「っ…何これ、ひど…」
倉庫の中は、今まで見た中で一番酷かった。倒れている人のほとんどが血を流していて、それが床を赤く染めていて。
これがケンカなのかと、怖くなってしまった。
「白虎さん…キン…カイ、カイはどこっ」
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