１６
「第一俺たちは……、瑛太？」
「……っ、え、なに？」
「何って…ボーっとしてんぞ。どうした」
「あﾞ、もしかして俺のセフレ発言!？わ、悪い、他に思いつかなかったっつーか、そのっ」
「……それはないよ。オレたち…その、シたことないし…」
「え……えﾞーっ！？」
っ…うるさぁ…何、そんな驚くことなのか？
だって別に体目的で一緒にいるわけじゃないし、そもそもオレたち２人とも男だし。
………っていう言い訳はナシだよね…。
でも本当にシたことはない。
あって…あー…ヌき合いっこ？ぐらい。
あれって男友達でもするんだよね？
……するよ、ね…？
「ごめ…え、じゃあただの友達？親友とか仲間ってだけなのか？」
「っ…､」
弘樹の好奇心はよく分かる。
でも、恋人でないならそれしかないのだろうか？
オレと辰巳は、ただの友達？
ああ、どうしよう、そんなの嫌だ。
辰巳の重荷にはなりたくないけど、でも、ずっと横にいられるような存在になりたい。
辰巳の横はオレだけであって欲しい。
これは、辰巳が、好きだから…？
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