15
「うわぁ…弘樹照れてる…」
「う、うるせっ/// どーなんだよ、俺エータからはそんな話聞いたことねーんだけどっ」
「……そりゃそうだろ。別に付き合ってねぇよ」
うん、確かに。
好きだ、とも付き合おう、ともいわれたことがなければ、いったこともない。
あ、好きの方は微妙だけど、でも "恋人" になるためのハッキリした言葉は未だない。
……と、いうより…そんなに深く考えてなかった。
辰巳のそばにいるだけで心が暖かくなって安心できて、言葉にしなくても優しさが凄く伝わってきた。
そりゃ何回か辰巳の特別になれたら…って思ったことはあるけど、優しくされてる時点で特別なんじゃないかって思ってたし。
「マジでっ!?……え、セフレとか…?」
「あ゙?瑛太はそんなんじゃねぇよ」
「ひっ、すいません!」
……あれ?
でもそう考えると…オレと辰巳ってなんなんだろう。
オレには辰巳しかいなくて、
でも辰巳には…?
ああ…どうしよう、今まで確かだと思っていたものが、全て崩れていく。
キスまでしてるのに恋人でないオレって、何?
………あ、分からない。
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