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な…な…っ、何だアイツー!!
何でオレ!?
体綺麗に…って何それっ。

っていうか今、き、キス…ッ!



突然のことに頭をグルグルさせていたら、辰巳から舌打ちが聞こえた。

ああ…オレのせいで余計な迷惑をかけてしまった。
オレがいなきゃ、こんなことにはならなかったのに。


そんなことを思っていたら、俯いていた顔を上げられ、すぐ横に辰巳の顔が見えた。



『『キャーッ』』

──チュッ


「……消毒だ。安心しな、瑛太は守ってやるから」


「ぁ…え?」


「んな顔すんな。それに…売られたケンカはどんなもんでも買う。それが俺だろ?」


「……うん、っていうかそうなるとcolorsとT-cardsの勝負だし」



あっちにはキングとクイーン、
こっちはオレと辰巳。これは負けてられないよな。

大した戦力にはならないかもだけど、せめて自分の身くらい自分で守れるようにしよう。


それで、これはこの日の夜に弘樹から聞いたことなんだけれど…クイーンもこの勝負に乗り気らしい。

勝ったら僕のものになって。
そんな条件を出されたらしく、絶対勝つと辰巳と意気投合していた。


楽しみに気合いがプラスされたかな。







──ヴヴヴヴ…


「………あ?」


「電話?…オレ退く。離して?」


「あー…いい、そのまま座ってろ」


「………ワガママ」



そんなワガママを許すオレもオレだけど。というよりオレが辰巳の上に座って退かない、みたいな風に見える。

別にいいけど。
だって、他の人にやらせてたらオレ狂っちゃいそうだし。



「……なんだ」


『なんだぁ?そーれはないんじゃない?この俺が用もなく電話かけると思う?俺が何だか分かってまーすかっ?』


「チッ…紫烏、さっさと用件をいえ」


『ああ、そういう言い方しちゃうのね。さっさといおうとしたのにそっちがあんな言い方するからぁ』



電話の相手は紫烏だったらしい。一緒に耳を当てて聞いてるけれど、相変わらず嫌な言い方をするんだ。




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