26 「っ…はぁ…俺は、男だからといってフることはしねぇ。だがやっぱり、俺はその気持ちに応えらんねぇ」 「なぜだ」 「なぁ、ほんとに俺が好きなのか?ただ…俺しか見えてねぇだけじゃないのか?」 「……それは私たちの気持ちそのものを否定すると、そう思っていいんですか?」 「そういう訳じゃねぇ。ただ、閉鎖的空間にいすぎたっつーだけだ。でも、その気持ちはすげぇありがたい」 人に好かれることを、鬱陶しく思ったりはしねぇ。 むしろすげー嬉しい。こんな俺でも必要とされてんだと、そう思えるしな。 だが…こいつらは、友であり仲間であり、いいライバルだ。 それ以上でも以下でもねぇ。 「諦め、でき、ない」 「俺もだ。好きなんだよ、理人が、赤蛇が、お前という存在が」 「なら………オトしてみろ」 「「は?」」 「これから先、俺だって恋をする、結婚をする。それがお前らなのか、まだ会ったことねぇ女なのかは分からねぇ。一ついえんのは、諦めても諦めなくても……終わりがくるっつーことだ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |