6 「修吾は?食いてぇもんねーのかよ」 「俺はー別にー」 「……じゃあうどんだな。さみぃし」 「分かったー、頑張るしー」 そう笑う修吾にはマジで癒やされるな。 カゴにネギやら何やらがどんどん入っていき、すげぇ量になる。 何しろ晏がいるからな。 「貸せよ、持つ」 「え…えーいいよー」 「お前ツラそうにしてんだろ。それにこれくれぇやんねーと俺が嫌だ」 「…ありがとー」 こっちのセリフだっつーの。 修吾、んなに力ねーんだからこれくらい持つっつーのに。 ……ああ、まぁこうして買い物に出るっつーこと自体ねぇからいい経験だな。 買い物行きゃあ行ったで雅が持つしな。 「金、あとで割り勘にするか」 「いいってー気にしすぎー」 「………」 「ほらーうちの親ー漫画家だしー」 「ははっ、意味分かんねぇよ」 『キャ、笑った!』 『かっこいーっ』 『いや、綺麗だろ、やべぇ』 『こえーけどかわい…ぶっ!』 最後の奴にレジんとこにあったガムを投げてやった。 ナイスコントロールだ俺。口に入っていった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |