10 その後晏たちは帰っていったが、次の日やはりというか晏は風邪を引いた。 12月に入るっつー時期に冷水浴びたんだ、仕方のねぇことだろう。 そのため、今日は晏と付き添いで修吾が欠席だ。 「いなきゃいねぇで…違和感あるよな」 「3ヶ月…俺も慣れてもうた」 「なぁ…組関係、本当に俺らだけだと思うか?」 「え…ああ、思うで。……なんでや」 「晏に落ちてきた水、あれわざとな気がする」 無意識のうちに指を噛み、一体何だったんだと考える。 よく雅に艶めかしいとかいわれるが…腐った目ぇしてるから、だよな? あ、じゃねぇよ。 昨日のアレは明らか俺でなく晏を狙ったものだと思う。 じゃなきゃ晏だけがあんなに濡れることはねぇはずだ。 「気のせいちゃうか…?」 「そうだといいんだが…」 「そないなことより、1人になるなや?」 「お前心配しすぎだろ。親衛隊ごときで俺がくたばるとでも思ってんのか?」 「思っとらんわ!やけど…心配くらいしてもよかぁ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |