30 「何にすっかな…」 「理人はーA定食ねー」 「……………は?」 「雅さんにー頼まれてんのー。全部でなくていいからーたくさんの種類をー食べさせてってー」 「チッ、余計なことしやがって」 「でもほんとにりっちゃんは少なすぎだよ?いつかペチャンコになっちゃう!」 なんねぇよ。 それに大量に食ったからってデカくなるわけじゃねぇだろ? 晏がいい例だ。 ……まぁ横にもデカくはなってねぇがな。 そんでまぁ仕方なくA定食を頼んだ。何があんのか、なんて知らなくて、運ばれてきたときに少し悔やんだ。 誰だよ、A定食はお子様ランチって決めたやつ。 「わー可愛いっ」 「ぶっ、理人ーこれならいけそーだねー」 「………」 食いたくねぇ…見たくもねぇよこんなもん。周り笑ってんだろうが。 俺か、俺が笑われてんのか? 「修吾……責任とれ」 「えー?」 「決めたのは修吾だったよなぁ?なのにお前は刺身か。いい身分だな」 「ひぃ…ごめーん、知らなかったんだよー」 「寄越せ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |