28 『どうしても知りたいっていうなら修吾に聞くといいよ。ホントはいけないんだけど……俺が許す』 「修吾、スか…?」 『あれ?これもまだ聞いてない?あー…うん、まぁいいや』 「はぁ…じゃ、忙しいとこすいませんでした」 『いや、楽しんで』 ちょっと待て、なんだ? ここには俺の知らないことがありすぎる。つか俺が知ってるってのを前提に話が進んでる。 雅も知ってんのか? あれか、楽しんでんのか。 「修吾、後で聞きてぇことがある」 「んー?分かったー」 「おら、始めっぞ」 ゲ、茶梟か。 つかコイツ国語の教師だったのか。 ホストが国語教えてるぜ? ヤベェ笑える。 「クッ……」 「……紅井、何がそんなに面白かったんだ?」 「っあ、いえ……別に」 「よーし、なら特別に音読をしてもらおうか。読め」 うわ、コイツやっぱムカつく。 次会ったときにでもちょっくら説教してやるか。 結局10ページに渡る話をずっと1人で読まされ、授業の半分近くをそれに費やした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |