24 晏がどう使ったのかは分からねぇが、水が勢いよく飛び散った。2人してびしょ濡れになり、俺はオマケにカツラも濡れた……らしい。 少しずつ染みてくる。 「ご、ごめんね。ほんとにごめんねっ」 「んな、もういいって。保健室行ってタオル借りるぞ」 「う、うんっ…風邪引いちゃうもんね」 「気をつけろよ。転びそうだな…」 「もう、僕そこまでドジじゃないもんっ」 つってるそばから足滑らせてるけどな。 濡れちまったもんは仕方ねぇ。保険医にシャツを借り、タオルで頭を拭いた。 晏にやるといわれたが、そこはもちろん断った。 んでもってその日の夜、ほとんどの奴が寝静まったであろうころに、俺は学校へ向かった。 もちろんその先は光輝く金色の鶴。色々考えてぇことがあって、心が落ち着けるようにとここにやってきた。 晏に対する俺の予想…多分、当たってるかもしれねぇ。 もし当たってたとして、俺はどうするべきなのか。 それが分からなくて、余計イライラしちまう。 「一夜さんなら…アイツならどうしたか…」 その答えは分からねぇ。 それ以前に俺が考えなきゃいけねぇことだ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |