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そういいつつも山里はしかめっ面のまま仕事をこなした。
……担当された客はずっと怯えてたがな。


もともと顔が怖い上に常に人を睨みつけ、しかも背がたけぇから見下す形になってる。

生徒間ではオレンジ頭の不良として有名らしい。



「理人ーなに見てるのー?」


「……山里。ちゃんとみんの、初めてだと思ってな」


「あー…いても寝てるしねー」


「でもやりゃあ出来んだな」


「あははーなんだと思ってたのー」



別に何も出来ねぇ野郎だ、とか思ってたわけじゃねぇが、俺が見たことある山里っつーのは常に寝てたからな。

動いてんのが新鮮なんだよ。



「りっちゃーん、修ちゃーんっ」


「お、晏……ってあぶねっ」


「あわわ、落ちる…っ」



プールの奥の方にいた俺たち。
遊びにきたであろう晏は、走ってこっちにやってきた。だがアイツがこんなとこ走って無事だと思うか?


……見事足を滑らせ、プールに落ちそうになった。気づいたときには遅く、反射的に目を瞑っちまった。


だが……、





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あきゅろす。
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