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「あのー…山里君、起きて下さい」


「っ!?誰やっ」


「うわっ……あ、紅井です」



(何や…気配なかった)



「…………なんの用や」


「いや、当番なんですから仕事して下さいよ」



そういったら山里はうざそうに眉を寄せた。

つか顔をしかめてぇのは俺だ。
起きたと思ったらいきなり腕を掴まれ、捻られた。いてぇし離してくれねぇし。


……まぁ、当然のことなんだろうけどな。そこらへんはお仲間として分かる。



「何でんなことせなアカンねや」


「当番だから当たり前だと思いますけど。…それよりも手、いい加減離して下さい」


「あ゙?……痛くなかったんか」


「痛かったです」



そりゃもう手形がくっきり残るくらいにな。

だが声をあげなかった俺に不信を抱いたのか、なんともいえねぇ目を向けてきた。



「………チッ、何すりゃええんや」


「ぁ…じゃあ、あの……あれ、宝釣りをしてる人を見ててくれますか?」


「………」


「…もっと笑顔で」


「シバいたろか、あ゙!?」





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