7 「あのー…山里君、起きて下さい」 「っ!?誰やっ」 「うわっ……あ、紅井です」 (何や…気配なかった) 「…………なんの用や」 「いや、当番なんですから仕事して下さいよ」 そういったら山里はうざそうに眉を寄せた。 つか顔をしかめてぇのは俺だ。 起きたと思ったらいきなり腕を掴まれ、捻られた。いてぇし離してくれねぇし。 ……まぁ、当然のことなんだろうけどな。そこらへんはお仲間として分かる。 「何でんなことせなアカンねや」 「当番だから当たり前だと思いますけど。…それよりも手、いい加減離して下さい」 「あ゙?……痛くなかったんか」 「痛かったです」 そりゃもう手形がくっきり残るくらいにな。 だが声をあげなかった俺に不信を抱いたのか、なんともいえねぇ目を向けてきた。 「………チッ、何すりゃええんや」 「ぁ…じゃあ、あの……あれ、宝釣りをしてる人を見ててくれますか?」 「………」 「…もっと笑顔で」 「シバいたろか、あ゙!?」 [*前へ][次へ#] [戻る] |