6 そんでコイツが引き金になったかのように、次々と客が来た。 釣りが好きな奴、 興味本位の奴、 涼みにきた奴、 景品が欲しい奴、 デート感覚でくる奴、 修吾目当ての奴。 「あー予想外ー!!人手ー足りないー」 『お、オタク!あの、山里様にもその…っ』 『あんたが言ってきてよ』 『『手伝ってくれって!』』 「え…あ、山里君にですか?」 『同室でしょ!?』 確かにそうだ。 だがまともに話したことはねぇ。つかこんなうるせぇのによく平然と寝てられんな…。 俺が呆れたように山里を見てると、他の奴らが早くしろとまくし立ててきた。 こえぇんだろうな。 人気がある訳じゃなく、逆らえねぇから様付けなんだろう。 「……分かりました」 「理人ー気をつけてねー」 「はは…いってきます」 人手が欲しいっつーならしょうがねぇ。 見つけたときから全然動いてねぇ山里の前に立ち、肩を揺らした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |