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蓮は喚き散らし、泣きながら教室を出て行ってしまった。当たり前ながら周りは唖然としたままで、要も目を見開いてポカンとしている。

そして、そんな蓮を見送った後、神は探に目を向けた。一緒にいたから親しい仲、と思ったのだろう。


「市川探」

「市川君、一体何があったのか分かりますか?実は昨日もいきなり倒れたんですよ」

「正直に話せよ」


探なら何か知っているだろうと考え、神が問いかける。要も蓮を庇わないよう、圧力をかけた。だがその答えは意外なものだった。


「なんか男嫌いらしいよ?」

「へ?」
「は?」

「………うまい」

――モグモグ


呆気に取られる2人をよそに、探は黙々とパンを食べ進めていく。その量とスピードはハンパないが、要たちは蓮のことで頭がいっぱいらしい。


「男嫌いなのにこの学園に入学…」

「ありえねぇ。つか触っただけで泣くとかムカつく」

「まぁまぁ、私たちもお昼にしましょう。では市川君、失礼しました。西園寺君にくれぐれもよろしくとお伝え下さい」

「チッ」



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