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蓮がお店の中を見渡しながら呟いた。そのカゴにはすでにたくさんのものが入っていて、まだ買うのかというくらいだ。紅は呆れながらカゴの中を見て、またもや批判の声をあげた。
「ねぇ…なんか麺類多くない?」
「ぇ、そ、やろか?」
「そうよ。パスタに焼きそば、冷やし中華にそば、そうめん。……好きなの?」
「んー、特別って訳では無いけど…」
「ならなんで…あ、あんたもしかしてこの小麦粉…うどん作るとかいわないよね!?」
「ぇあっ?!さ、さぁ…?」
そこで蓮は目を泳がせた。大量の麺類に、大量の小麦粉。カゴに入れた物の半分はこれで占めている。なぜかって、それはもちろん…探のためだ。
色んな物を買っていってあげようと思っていたのだが、そんな恥ずかしいことを紅にいえるわけがない。
「……ラーメン食べたい」
――ピクッ
2人でギャーギャーいっていると、探が後ろでボソッと呟いた。すると蓮はピタッととまり、「あ、忘れ物」といって引き返していくではないか。
何だろうと紅が一緒について行った先は…ラーメンなどが置かれているインスタントのコーナーだ。そこにあった茹でるタイプのインスタントメンをカゴに入れ、レジへ向かった。
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