[携帯モード] [URL送信]
41
「ふぅ…も、食べれへん」


自分で量を調節して持ってきたはずなのに、お腹がいっぱいで残してしまった。まぁ持ち帰ってまた食べればいいや、と思っていると横から手が伸びてきてサンドイッチを掴んだ。


「ふぇっ!?」

「食べないなら貰っていい?」

「ぁ…」


いい?なんて聞いておきながら、蓮が返事をいう前に探が食べてしまった。自分が買ってきたパンはかなりの量があったにも関わらず、サンドイッチを頬張る探の胃袋はさながらブラックホールだ。


「もう無いの?」

(えっまだ食べるの!?)

「…な、無い」

「なんだ…」


ごちそうさま。そう呟いて探は横になってしまった。蓮は探の胃袋に、ただただ呆れかえってしまう。これからの食費が心配だ。少し出してもらわねば。そう思い、蓮も横になった。







午後も何事もなく終わった。ただ、お昼寝のせいで4時間目がギリギリだったのは言うまでも無いが。

そして放課後、授業が終わると探はすぐに出て行ってしまった。なぜか一緒に帰ることに期待していた蓮は、肩をがっくり落としながら教室を出ようとした。

だが、目の前にあの男が立ちはだかる。



[*前へ][次へ#]

41/42ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!