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無言無表情の探が怖くて顔を覗き込んだ瞬間に、捕らえられていた左手の薬指を舐められた。舐め回る舌がくすぐったくて蓮は声を出す。


「っ…やぁ…っ、ひぁん、くすぐっ…たぁい」

――ペロ、チュクッ…

「ふぅあ!?ゃ…探!んんっ…ふっ」


しかし口に直接くわえられて舐められてしまえば、違うものも感じてしまう。蓮はその快感に耐えながら、探が口を離すのを待った。


『『っ…///』』

「あ、ぅ…ふっ」

「ぉ…おい市川!もう止めとけよ。ここ教室だぜ?こんなとこで盛んなよー!もうみんなヤバいんだって。おいー…っ」

「ン…」


見かねた心がそういうと探はやっと口を離した。クラスのみんなはトイレへ駆け込んだり、前屈みになったりと様々だった。

一方蓮も危ない所まできていた。顔を真っ赤にして、自分を見つめる探を見る。ほんの少し頭がポヤーっとしているのが、瞳へと映し出されていた。


「ぁ…の…///」

「……消毒」

「お、おおきに」


いつもと違う探に戸惑いながらも、蓮はニッコリと笑った。その教室の、そこだけに甘い雰囲気が漂う。



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あきゅろす。
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