マンネリ
「べっにさん」
「何よ」
「…つまらへん…」
「はい?なぜ私にいう…」
蓮はいつものように保健室へ遊びに来ていた。あのストーカー事件以来何事もなく、毎日平和な日々を過ごしていた。
だが蓮のいったつまらないは、そういう刺激が欲しいとかそういう訳ではない。
最近探は帰ってくるとやることだけやって寝てしまうのだ。お昼も休み時間もひたすら寝ているだけで、相手にしてくれない。冬の選抜に向けて練習が厳しいらしく、仕方ないとも思うのだがやはり寂しいのだ。
そんなやりきれない思いを晴らすために、紅の所へ来ていた。
「たまには違う人と遊んでみたら?」
「ちゃう人…?」
「そ。古畑とかあいつらとか」
「いやや…、怖いもん」
「あんたねぇ…」
そんなに一人に執着してたらしつこいっていわれるよ。こう紅がいってきた。ただ他の人にも目を向けて欲しいという思いでいったのだが、それは予想以上に蓮に打撃を与えてしまったようだ。
「…ゃ、やだっ。嫌われとうないーっ!!」
「え、や、ごめん。いい過ぎだったわ。嫌われないから、ね」
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