[携帯モード] [URL送信]
28
「お前、覚悟しとけよ」

「そうですね。退学…位は考えておいて下さいね」

「ほんっとに。蓮ちゃんのこと悪くいうとかまじありえねー。つか結局あんただって体目当てじゃん。蓮ちゃんのこと何も分かってないし」


みんなから責められ、退学確実となった彼は神によって連れて行かれた。後に調べた自室からは、蓮の大量の写真と動画、引き伸ばされた特大ポスターなどが押収されたとか。


「はぁっ…はぁ…っ」

「もう、大丈夫」

「ふっ…ぅぅっ…探、探っ!怖かった…ぅぇっ…無事で、よかった…!!」

「……うん」


もう大丈夫。その言葉が今まで緊張と恐怖で堅くなっていた蓮を溶かした。次々と溢れ出てくる涙はしばらくの間止まらなく、みんながずっとそばに寄り添ってなだめていた。


「…み、んな…おおきにっ…!」


にっこり笑ってお礼を告げる。色々あったけど、いてよかったと思える友達。頼りになる彼ら。

そんな人たちにもう一度お礼をいって、蓮に安泰が訪れた。



……いや、訪れすぎたのかもしれない。



[*前へ]

28/28ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!