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『俺たちの蓮ちゃんにムリヤリ付き合わせてんじゃねーよ』
「……?蓮は俺の、だけど?」
『っ…それが迷惑してんだろうが!!ちったぁ考えろ!』
「??」
考えろといわれても何のことだかさっぱり分からない。話がそれだけなら、と蓮のもとへ帰ろうとした探。だか数人の男に引き止められ、床に押し倒されてしまった。
……そこへ襲いかかってくる、強烈な蹴り。
「っ…ぐっ、ぁ」
『二度と近づかないっていえよ』
「っ…いえ、ない…」
『あ゙あ゙!?』
自分にとって蓮はなくてはならない存在であり、自分もそう思われているという自信があるから。だけどそんな態度が気に触ってしまい、次々と蹴りを入れられてしまう。
探がそれを必死に耐えて終わるのを待っていると、そこになかった新しい声が聞こえてきた。
「ゃっ……何で…探!」
「れ、ん…」
目の前の光景が信じらんないといった様子の蓮が、入り口に立っていた。その声に気づいたみんなが蓮を振り返る。そこに出来た隙間をかいくぐり、蓮は探のもとへ近寄った。
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