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もらっておいてその願いを聞かないのはヒドすぎるかと思い、着替えようとしたのだが…、
「ぇ、セーラー…服?」
中に入っていた服はなんとセーラー服だった。
「これ、着るの…?」
「そう!絶対似合うし市川も男だからこういうの好きだって。自信持ってよ。可愛いのがさらに可愛くなるからさ」
「ぅ…ん、」
そうやって一気にまくし立てられ、探が喜ぶということをいわれてしまえば、蓮もその気になってしまう。再び心に後ろを向いてもらい、ちゃんと着替え始めた。
短めのスカート。夏用のセーラーは蓮の細くて折れそうな腕を晒しだしていて、ルーズソックスがさらに可愛さを醸し出している。
「き、着替えた…よ」
「おーどれど、…ヤッ…バイ!いいよかんわいー!!これなら市川もイチコロだな、市川だけに。もー帰ったらすぐ食べられちゃうぜ!あのさ、ちょっと一周してみてよ」
「あ…うん」
蓮は心にいわれた通りその場でゆっくり回った。たまにスカートの丈を気にしている姿が見られ、一周し終わったときにはなぜか心に抱きしめられている状態だった。
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