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「あ…のっ!ちょっと、ええ?」
「…ん?」
蓮は勇気を振り絞って声をかける。探は不思議そうに蓮を振り返り、まだ料理は並べられてないに首を傾げた。きっと食べ始めたら話はうやむやになってしまうだろうし、その後はすぐお風呂に入って寝てしまうだろうから、今日はまだ並べてもいないのだ。
だがいつものようにご飯が無いことを不思議に思いながらも、探は席についた。どうしたのかとジッと蓮を見ている。
「えと、あの…僕…僕ね!」
「うん」
「ふぁ…っ」
思い切って顔をあげた途端、探と目があう。それはさらに緊張を高めるだけで、せっかく練習したのにまた振り出しに戻ってしまった。
「ぅあ…そのっ…!!す…、」
「…?」
「す、すすす…っ…す、きっ!!」
「…ん?」
「探が、好き、や。す、ごく凄く好きで…っ…」
そこで蓮は泣き出してしまった。やっということのできた言葉。だけど探の反応が怖くなってしまったのだ。
「ふ、ぇっ…ずっと、好きやった…!ひぅっ、僕っ、男…やけどっ、探が…うくっ…好きっ!!」
「……うん」
「え…っ?」
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