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「それ以外にない、やろ?あぅぅ…っ…やっぱええや!」
「ちょっ、そこまでいっといて取り消しは無いでしょ!相手は!?市川?ていうかいつから!?」
「ぅ…つい最近?…ね、紅さん。僕どないすればええんかなっ…!?」
「とりあえず落ち着いて。…でもそうねぇ、あいつ鈍そうだし…」
そういって紅は考えこんだ。そういえば心も似たようなことをいってたなー、なんて思いながら紅の答えを待っていると、
「正面きって好きっていいなさいよ」
こういってきた。自分の気持ちをそのまま伝えるのが一番だし、探にはそうじゃないと伝わらないかもしれない。それを聞いた蓮は、分かったと頷いて出て行った。
「大胆…っていうより情熱的?あーこれはヤバいわ。久々に萌えるっ!!」
蓮を息子のように思っていても所詮は腐女子。蓮の一途さにひたすら萌える紅であった。
◆
「す…きや。好きっ!…好きやで…?」
宙に向かい、繰り返される『好き』。部屋に帰ってきてから、蓮はずっとこの調子だ。料理を作りながらひたすら告白の練習をしている。
そして十分練習をし、料理も作り終えたころ、探は部活から帰ってきた。
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